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2026-07-19 19:09:42
「うちは揉めない」と思っている家族ほど危ない、相続トラブルのリアル
「うちは兄弟仲がいいから、相続で揉めることなんてない」

そう思っている方ほど、実はご注意いただきたいと感じています。
これは決して脅かすつもりで言っているのではなく、日々のご相談の中で実際によく見かける傾向だからです。

今日は、相続トラブルがどうして起きてしまうのか、そのリアルな背景について整理してみたいと思います。

①『うちは大丈夫』が危ない理由
仲の良い家族ほど、「相続のことを話し合うのは水くさい」「お金の話をするのは気まずい」と感じて、具体的な話し合いを避けてしまう傾向があります。

しかし相続トラブルの多くは、もともと仲が悪かったから起きるわけではありません。
むしろ「話し合ってこなかったこと」自体が原因になるケースが非常に多いのです。

お互いに「相手も自分と同じように考えているだろう」と思い込んだまま話し合いをしないでいると、実際に相続が発生したときに、それぞれの思っていたことのズレが一気に表面化してしまいます。
仲が良かったはずの関係が、そこで初めてこじれ始める、というのはよくある流れです。

②よくある相続トラブルのパターン(実家・不動産編)
不動産、特に実家が絡む相続では、いくつか典型的なパターンが見られます。

パターン1:「実家に住み続けたい人」と「現金化したい人」の対立 実家に住んでいる相続人は住み続けたいと考える一方、他の相続人は公平に分けるために売却して現金化したいと考える。
この価値観の違いが、話し合いを難しくします。

パターン2:介護を担った人とそうでない人の間の温度差 「自分が親の介護をしてきたのだから、多めに相続するのが当然」という思いと、「相続分は法律で決まっているのだから平等であるべき」という考え方がぶつかり合うケースです。
どちらの気持ちも理解できるからこそ、話し合いが長引きやすくなります。

パターン3:共有名義にしたことで身動きが取れなくなる 「とりあえず揉めないように」と実家を共有名義にした結果、将来売却しようとしたときに全員の同意が必要になり、かえって手続きが進まなくなるケースです。
先送りの選択が、後で負担になって返ってくることがあります。

これらはあくまで一般的によく見られる傾向であり、特定のご家族の事例ではありません。
ただ、多くのご家庭で共通して起こりうる構造だと感じています。

③トラブルを防ぐために今できること
相続トラブルを防ぐために、特別なことをする必要はありません。
大切なのは、次のような小さな一歩です。

・実家について、家族それぞれがどう考えているかを早めに聞いておく

・「まだ先の話」と思わず、元気なうちに話題にしておく

・不動産の名義や評価額など、客観的な情報を家族で共有しておく

・話し合いの場に、必要であれば第三者(専門家)に入ってもらう

特に不動産のように「分けにくい財産」がある場合は、感情の話とお金の話が混ざりやすいため、客観的な情報を早めに揃えておくことが、冷静な話し合いの助けになります。

④まずは現状を整理することから
「相続トラブルを防ぎたい」と思っても、いきなり家族会議を開くのはハードルが高いと感じる方も多いと思います。

そんなときは、まずご自身の中で現状を整理してみることから始めてみてください。
実家の名義はどうなっているか、相続人は誰になりそうか、それぞれの家族がどんな考えを持っていそうか。
こうした情報を自分なりに整理しておくだけでも、いざ話し合いが必要になったときの心構えが変わってきます。

相続トラブルは、決して他人事ではありません。
むしろ「うちは大丈夫」と思っているご家庭ほど、話し合いの機会を後回しにしてしまいがちです。
だからこそ、早いうちから少しずつ準備をしておくことが、後々のご家族の関係を守ることにつながると感じています。