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2026-07-19 19:18:27
遺言書は本当に必要?書くメリットと注意しておきたい落とし穴
終活について調べていると、必ずといっていいほど出てくるのが「遺言書」というテーマです。

「うちには財産らしい財産もないから関係ない」「まだそんな年齢じゃないから早い」——そう思われる方も多いのですが、実は遺言書は、財産の多い少ないに関わらず、また年齢に関わらず、知っておく価値のあるテーマだと感じています。

今日は、遺言書のメリットと、知っておきたい注意点について整理してみたいと思います。

①遺言書がある場合とない場合の違い
遺言書がない場合、相続財産は法律で決められた割合(法定相続分)を基準に、相続人全員で話し合って分け方を決めることになります。
これを「遺産分割協議」と言います。

一見公平に思えるこの仕組みですが、実際には不動産のように「分けにくい財産」がある場合、話し合いがまとまりにくくなることがあります。
誰がどれだけ相続するか、全員の同意が必要になるため、一人でも意見が違えば手続きが止まってしまうのです。

一方、遺言書があれば、財産をどう分けるかについて故人の意思が明確に示されているため、話し合いの負担が大きく減ります。
特に不動産を含む相続では、この違いが手続きのスムーズさに直結することが多いです。

②遺言書の主な種類(自筆・公正証書)
遺言書にはいくつか種類がありますが、代表的なものは次の2つです。

自筆証書遺言
自分で手書きして作成する遺言書です。
費用がかからず手軽に作れる一方、書き方に不備があると無効になってしまうリスクや、発見されにくい、紛失・改ざんの懸念があるといった注意点もあります。
近年は法務局で保管してもらえる制度も整ってきており、こうしたリスクを減らす選択肢も増えています。

公正証書遺言
公証役場で、公証人と証人の立ち会いのもとに作成する遺言書です。
費用と手間はかかりますが、専門家が関わって作成するため形式不備のリスクが低く、原本が公証役場に保管されるため紛失の心配もありません。
不動産のように重要な財産が絡む場合は、この方式を選ばれる方が多い印象です。

③不動産がある場合に特に気をつけたいこと
遺言書の中でも、不動産に関する記載は特に慎重に扱いたい部分です。

たとえば、「実家は長男に相続させる」とだけ書かれていても、他の相続人には「遺留分」という最低限の取り分が法律で保障されています。
この点を考慮せずに作成すると、せっかく遺言書を残しても、後になって相続人同士でトラブルになってしまうことがあります。

また、不動産の記載方法(住所ではなく登記簿上の地番で特定する、など)が不正確だと、いざ相続登記をする際に手続きが滞ってしまうこともあります。
不動産が絡む遺言書は、こうした専門的な注意点が多いため、内容を検討する段階から情報を集めておくことをおすすめします。

④準備を始める際の相談先
遺言書の作成というと、いきなり公証役場に行かなければいけないような、少し身構えるイメージを持たれる方も多いのですが、実際にはもっと手前の段階から準備を進めることができます。

まずは、「自分の財産にどんなものがあるか」「誰にどう遺したいか」を、ご自身の中で整理してみることから始めてみてください。
不動産がある場合は、その評価や名義の状況を把握しておくことも、後の準備をスムーズにします。

内容を具体的に詰めていく段階では、遺言書全体の内容については弁護士や公証人、税金に関わる部分は税理士など、それぞれの専門家に相談しながら進めていくのが一般的です。

遺言書は、「もしものときのため」というだけでなく、「残された家族が困らないため」の準備でもあります。
財産の多い少ないに関わらず、一度考えてみる価値のあるテーマだと感じています。