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2026-08-01 18:49:17
相続税、実は誰にでもかかるわけではない?基礎控除の仕組み
「相続税」という言葉を聞くと、なんとなく不安になる方は多いのではないでしょうか。
ニュースなどで大きな金額が話題になることもあり、「うちにもかかるのでは」と心配される方もいらっしゃいます。

しかし実際には、相続税はすべての相続に対してかかるわけではありません。
今日は、その判断の基準となる「基礎控除」という仕組みについて、やさしく整理してみたいと思います。

①相続税は『誰でもかかる』わけではない
相続税には、「ここまでの遺産であれば税金はかかりません」という非課税の枠が設けられています。
これを「基礎控除」と呼びます。

亡くなった方が残した遺産の総額が、この基礎控除の範囲内に収まっていれば、相続税はかかりません。
それどころか、原則として税務署への申告そのものも不要になります。つまり、「相続が発生した=相続税がかかる」ではなく、「遺産の総額が基礎控除を超えたときに、初めて相続税の対象になる」というのが正しい理解です。

②基礎控除額の計算方法
基礎控除額は、次のシンプルな計算式で求められます。

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

たとえば、配偶者とお子さま2人が法定相続人になる場合、基礎控除額は「3,000万円+600万円×3人=4,800万円」となります。
つまり、この場合は遺産の総額が4,800万円以下であれば、相続税はかからないことになります。

ここで気をつけたいのは、この3,000万円という部分は法定相続人の人数に関わらず一律であり、法定相続人が1人増えるごとに600万円ずつ控除額が増えていく、という点です。
法定相続人が誰になるのかによって、この金額は変わってきます。

③不動産があると評価が複雑になる理由
「遺産の総額」というと、預貯金のように金額がはっきりしているものはイメージしやすいのですが、不動産が含まれる場合は少し事情が異なります。

不動産は、現金のように「そのままの金額」で評価されるわけではありません。
土地は「路線価」、建物は「固定資産税評価額」といった、それぞれ異なる基準で評価額が算出されます。
多くの場合、これらの評価額は実際の売買価格(実勢価格)よりも低く算出される傾向がありますが、正確な金額を把握するには、こうした評価方法を踏まえた計算が必要になります。

「実家がある場合、遺産総額はいくらになるのか」という点は、不動産の評価という一手間が加わる分、預貯金だけのケースよりも少し複雑になりやすい、ということは知っておいて損はないポイントです。

④自分は対象になりそうか確認する方法
「うちは相続税がかかるのか、かからないのか」を大まかに把握するためには、次のようなステップで考えてみることをおすすめします。

1.法定相続人が何人になりそうかを確認する

2.上記の計算式で、ご自身のケースの基礎控除額を出してみる

3.預貯金、不動産、その他の財産を大まかにリストアップし、総額のイメージをつかんでみる

この段階では、正確な金額まで出す必要はありません。
まずは「基礎控除を大きく超えていそうか、それとも近い水準か」を把握するだけでも、今後の心構えが変わってきます。

なお、不動産の評価額を正確に算出したり、実際の申告が必要かどうかを判断したりする部分は、税理士など専門家の領域になります。
大まかな見当がついた段階で、専門家に相談してみるという流れがスムーズです。

相続税は、正しい知識を持っているかどうかで、不安の大きさが大きく変わってくるテーマです。
「うちは対象になるのか、ならないのか」——まずはこの基礎控除の仕組みを知ることから、始めてみてはいかがでしょうか。