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2026-08-22 19:25:22
実家を売却したら税金はいくら?譲渡所得と特別控除の基礎知識
「相続した実家を売ろうと思うけれど、税金がどのくらいかかるのか分からず、なかなか一歩を踏み出せない」
そうおっしゃる方は少なくありません。 不動産を売却すると、利益が出た場合には税金がかかりますが、実はその負担を軽くできる制度も用意されています。 今日は、実家を売却する際の税金の基本的な考え方について整理してみたいと思います。 ①不動産を売却すると発生する税金とは 不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して所得税・住民税がかかります。これを「譲渡所得税」と呼びます。 ここで大切なのは、売却価格そのものに税金がかかるわけではないという点です。 あくまで「利益が出た部分」に対して課税される仕組みになっています。 そのため、売却価格が高くても、取得費や諸費用が大きければ、税負担が小さくなることもあります。 ②譲渡所得の基本的な計算の考え方 譲渡所得は、大まかに次のような計算式で求められます。 譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除 ・取得費:その不動産を取得した際にかかった費用(購入代金、購入時の諸費用など) ・譲渡費用:売却時にかかった費用(仲介手数料、解体費用など) ここで実家の相続特有の注意点があります。 相続した不動産の場合、購入時の契約書などが見つからず、取得費が分からないケースが少なくありません。 この場合、売却価格の5%を取得費とみなす「概算取得費」というルールが使われますが、これでは取得費が実際より低く見積もられ、譲渡所得(利益)が大きく算出されてしまう可能性があります。 古い書類が残っていないか、実家の売却を検討する際には一度確認してみることをおすすめします。 また、相続で取得した不動産は、亡くなった方がその不動産を取得した時期をそのまま引き継ぎます。 所有期間が5年を超えているかどうかで税率が大きく変わるため(5年超は長期譲渡所得として税率が低くなります)、この点も踏まえて考える必要があります。 ③空き家の3000万円特別控除とは 相続した実家を売却する際、条件を満たせば大きな節税効果が期待できるのが、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」、いわゆる「空き家の3000万円特別控除」です。 この特例は、譲渡所得から最大3,000万円を控除できるという、非常に大きな節税効果を持つ制度です。 ただし、適用にはいくつかの要件があり、代表的なものとして次のような点が挙げられます。 ・昭和56年5月31日以前に建築された建物であること(旧耐震基準) 亡くなった方が一人暮らしをしていたこと(老人ホーム等への入居の場合も一定要件で対象になることがあります) ・マンション(区分所有建物)は対象外で、戸建てが対象であること ・相続開始から3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却すること ・売却価格が1億円以下であること なお、この特例の適用期限は2027年(令和9年)12月31日まで延長されています。 また、2024年1月以降の売却では、相続人が3人以上の場合、控除額の上限が2,000万円に引き下げられている点にも注意が必要です。 要件が細かく設定されているため、「自分の実家が対象になるかどうか」は、個別に確認する必要があります。 ④税金について確認しておきたいこと 実家の売却を検討する際、税金について事前に確認しておきたいのは、次のようなポイントです。 ・取得費に関する資料(購入時の契約書など)が残っているか ・空き家の3000万円特別控除の要件に当てはまりそうか ・相続開始からの期間(3年以内かどうか) こうした基本情報を押さえておくだけでも、税理士に相談する際の話がスムーズに進みます。 売却のタイミングによっては、控除が使える期限が迫っている、というケースもあるため、「まだ大丈夫」と先延ばしにせず、早めに状況を確認しておくことをおすすめします。 具体的な適用可否の判断や、正確な税額のシミュレーションは、税理士など専門家に相談しながら進めるのが安心です。 実家の売却における税金は、複雑に感じられるかもしれませんが、制度を正しく知っておくことで、負担を大きく抑えられる可能性があります。 「税金が心配で動けない」という状態から抜け出すためにも、まずは基本的な仕組みを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
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